『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』を読んだ。

日々の記録ー小学校



『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』を読みました。



たびたび書いてきたように、娘は書くことが苦手そう!?ということで、気になっていた本を読みました。(図書館ですぐに借りることが出来ました!)









この本は、発達性読み書き障害の基礎知識や、子どもたちのためにできること、家庭でできるサポートと学校での支援、将来の目標に向けての支援などについて書かれている本です。

発達性読み書き障害の診断を受けている長男と長女を育てる千葉リョウコ氏による漫画+元筑波大学教授で、NPO法人LD・Dyslexiaセンター理事長でもある専門家・宇野彰氏による解説で構成されています。


コミックエッセイ『うちの子は字が書けない』の続編ではあるのですが、より実践的な内容かもしれないと思い、こちらを先に読んでみました。





漫画+解説という構成でとても分かりやすく、サクサク読めました!受験における合理的配慮の例や、学校へ配慮の要望を出す際の手紙の例も書かれているので、実用的な内容でした。

就学前後の対応も書かれているので、未就学児を育児中の方にとっても参考になる内容だと思います。
(ただ、具体的なトレーニング方法までは書かれていません。適したトレーニング方法は子どもの状況によって変わるので、書けなかったそうです。)


娘は、発達性読み書き障害には該当しないかもしれませんが、障害の基礎知識や親としての心構えなど、学べることが多く、大変勉強になりました。

発達性読み書き障害とは?


そもそも、発達性読み書き障害とはどういう状態を指すのか、気になりますよね。これについては第1章(p14)で分かりやすく解説されていました。


発達性読み書き障害とは、知能や聞いて理解する力、発話で自分の考えを伝えることには問題がないとしても、読み書きの能力だけに困難を示す障害のこと。

日本の小学校では約8%程度いると言われています。

「書き」に関しては、

・ひらがなが習得できない、ひらがなで書けない文字がある

・ひらがなは習得できるけどカタカナが習得できない

・ひらがな・カタカナは習得できたけど漢字が習得できない

・習得はできているけど文字を思い出すのに時間がかかりスムーズに書けない、

・英語の読み書きが全くできない、

など、症状・程度は子どもによって様々とのことです。




また、発達性読み書き障害と間違えられることが多い障害として、発達性協調運動障害があげられていました。発達性協調運動障害は、視機能に問題があり、複数の運動をコンビネーションさせることが苦手なのであって、読み書きが特別苦手なわけではない。

よって、発達性協調運動障害はビジョントレーニングで改善するけど、発達性読み書き障害の場合は、ビジョントレーニングでは改善しないとのこと。
(ただし、発達性読み書き障害と発達性協調運動障害が併発している場合もあるとのこと。)



ふむふむ。



娘の場合は、書き「だけ」ができないわけではなく、知的境界域でもあるので、発達性読み書き障害には該当しないのかもしれません。

発達性協調運動障害の診断も受けているので、その影響もあると思っています。



ただ、算数などに比べるとかなり凹という印象を受けるし、アプローチを誤ってはいけないので、やはりいろんな可能性を考慮して、様子を見ていかないといけないなぁとは思っています。


その他、参考になったこと。


他にも参考になったことがあるので、簡単に書いていきます。

中には、発達性読み書き障害でない子には当てはまらないこともあるかも知れませんが、1つの考え方として知っておきたいなと感じたことです↓


【受け止め方について】

・ディスレクシアの子は高学年になると自信を喪失してオドオドしている子が多い。親が子どものありのままを受け入れて、認めてあげることが何より大切。


【学習について】

・ひらがなが習得できたなら、ひらがなと同じくらい丁寧に取り組めば、カタカナも習得できる。

・漢字が書けないと気づいたら、ひらがな・カタカナの復習をする。どの字を習得できていないか見つけ出して、その字を徹底的に練習する。

・漢字に関しては、完璧に書けなくても良いという考え方もある。書いてある字を読めて、意味が分かって、パソコンで文字入力できればほとんどの場面で問題ない。

・書き順は気にしなくて良い。本人の覚えやすい書き順で良い。(正しい書き順を覚える必要はないが、その子の中での書き順は決めた方が習得しやすい。)

・とりわけ英語の読み書きが全くできないというケースもある。英語は生活する上で必要な単語だけ覚えるという手もある。

・同じ文字を繰り返し書く練習は、無意味ではないが、発達性読み書き障害の子には有効ではない。

・親主導のトレーニングにより、思春期以降親子関係が悪化することもある。(反発するようになったりして。本人の気持ちを大切にした上で、トレーニングするなら専門機関でやるのがベストではある。)




【将来について】

・大切なことは、大学に入ることではなく卒業後。

・苦手なことは、カバーすることはできても、得意にはならない。将来のことを考える際は、苦手なものは避けられるのであれば避けた方が良い。

・まずは子どもの将来の夢を肯定的に受け止め、その仕事に着けなかったときのために、どんな仕事が向いているか考えるよう、幅を広げる提案をすると良い。その歳、嫌いじゃないこと、苦手じゃないことを候補にあげるよう勧めると良い。


他にもありましたが、特に印象に残ったことは以上です。



おわりに


『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』を読んで、参考になったこと、覚えておきたいことを箇条書きしてみました。



娘の字を書く力がどの程度あるのか、現段階では分かりません。


漢字を順調に習得していくことができるのか‥?英語は‥?汗



順調には習得できないときに、毎日ひたすら書く練習ばかりするという対応で良いのかどうか。様子を見ながら、考えていきたいと思いました。



そしてそれは、書字に限らず、学習全般にも言えることなのかな、と。(学習以外についても‥?)


著者の将来に向けての考え方も、共感できることが多かったです。



将来に向けて、どのように子どもの状態を受け止め、どのように学習等と向き合っていくか。

しっかり考えていきたいと思います。(もちろん、子どもの気持ちを大切にしながら…)





長くなってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました^^

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